バックアップを取る仕組みを入れたまま何年か経つと、サーバーの容量をバックアップだけで使い切ることがあります。安全のために入れたものが、サイトを止める側に回ります。
点検で実際に見たこと
サイトの点検で回った先で、バックアップが16本、あわせて22GB残っていました。そのサーバーが使っていた25GBのうち、ほとんどがこれです。要る分だけ残して整理したら1.7GBになりました。別の先でも4.6GBが145MBになりました。
どちらも誰かが間違えたわけではありません。バックアップの仕組みが正しく動き続けて、毎週きちんと作り、そして誰も消していなかっただけです。
容量がいっぱいになると何が起きるか
出方はサーバーによって違いますが、よくあるのは次のようなことです。
- 記事を書いても保存できない、画像を上げられない
- 問い合わせの記録が残らない
- プラグインや本体の更新が途中で止まる
- 同じ契約でメールを使っていると、メールも受け取れなくなる
厄介なのは、画面に「容量がいっぱいです」と出るとは限らないことです。ただ保存に失敗する、ただ画像が上がらない、という形で出ます。原因を探しても、バックアップにはなかなか行き着きません。
なぜ気づけないのか
バックアップの仕組みは、うまくいっている間は何も言ってきません。エラーも出さず、毎週黙って1本ずつ増やしていきます。作った人がサイトから離れると、増え続けていることを見る人がいなくなります。
入れたときには「取る手順」を決めます。決め忘れるのは「捨てる手順」のほうです。
自分で確かめる3つ
管理画面から見られます。専門の知識は要りません。
- 何本残っているか — 管理画面の左側に、バックアップの仕組みの名前(BackWPup、All-in-One WP Migration、UpdraftPlus など)があれば開きます。一覧に何本並んでいるか、いちばん古いものはいつかを見てください。
- 残す数の設定 — 同じ画面のどこかに、いくつまで残すかの項目があります。ここが空欄や大きい数だと、際限なく増えます。
- サーバーの使用量 — 契約しているサーバーの管理画面にログインすると、使っている容量と上限が出ています。上限に近いなら、まずここが原因だと疑ってください。
どう直すか
残す本数を決めます。週に1回作るなら3〜4本もあれば足ります。古いものを何十本も持っていても、戻す先はたいてい直近です。
そのうえで、保存先をサイトの外に移せるならそのほうが安全です。多くの仕組みは、外部の保管サービスへ送る設定を持っています。サーバーの容量を食わず、サーバーごと壊れたときにも残ります。
消す前に、いちばん新しい1本を手元に落としておいてください。整理のつもりで全部消してしまうと、いざというときに戻すものがありません。
置き場所の話も一緒に
保存先がサイトの公開されている場所のままだと、容量とは別に、URLを直接指定して誰でも落とせてしまうことがあります。こちらは置き忘れのバックアップで書きました。本数を見るついでに、置き場所も一度見ておくと確実です。
まとめ
バックアップは、取るところまでは仕組みが自動でやってくれます。捨てるところは自動になっていないことが多く、そこが決まっていないと容量として溜まり続けます。
いま5分あれば、何本残っているかだけでも見ておいてください。増え続けているサイトは、止まる日が来るまで何も言ってきません。

