使っていない管理者アカウントが残っていませんか

使っていない管理者アカウントが残っていませんか

ホームページには「鍵」があります。管理画面に入るためのアカウントです。この鍵が、いま何本あるかご存じでしょうか。

作ったときは1本だったはずです。ところが数年たったサイトを開けてみると、たいてい増えています。3本、5本、多いところでは10本近く見つかります。

鍵は、頼んだ覚えがなくても増えます

増える理由は、どれも悪意のないものです。

  • 制作を頼んだときに、作業用のアカウントが作られた
  • 写真の差し替えを手伝ってもらうために、知り合いの分を作った
  • お店のスタッフが交代するたびに、新しい人の分を足した
  • 「お試しで」と入れた仕組みが、専用のアカウントを作った

問題は増えたことではなく、役目が終わったあとも残っていることです。辞めたスタッフの鍵も、作業の終わった業者の鍵も、消さないかぎり動き続けます。

1本でも緩ければ、全部が緩くなります

ここが分かりにくいところです。鍵が5本あるとき、守りの強さは「一番よくできた鍵」ではなく「一番弱い鍵」で決まります

あなたが自分のパスワードを長く複雑にしていても、3年前に辞めた人のアカウントが短いパスワードのまま残っていれば、サイト全体はそちらの強さになります。

しかもその人は、もうそのパスワードを気にしていません。別のサービスと同じものを使い回していて、そちらから漏れていても、誰も気づけません。

数えるのは、管理画面の中だけでできます

これは持ち主が自分で確かめられる、数少ない項目です。外から調べる話ではなく、鍵を持っている人だけが開けられる引き出しを開けて数えるだけです。

管理画面の「ユーザー」を開くと、一覧が出ます。見るのは2つです。

  • 権限が「管理者」の人が何人いるか。管理者は、記事も設定も、他の人の鍵も、全部触れます
  • その一人ひとりが、いま誰なのか説明できるか。名前を見て「これは誰だっけ」となったら、それが今日の議題です

目安として、ふだんサイトを触っているのが1人なら、管理者は1人か2人で足ります。記事を書くだけの人に管理者は要りません。

消す前に、1つだけ気をつけること

そのアカウントで書かれた記事があると、消すときに「記事をどうするか」を聞かれます。ここで何も選ばずに進めると、その人が書いた記事も一緒に消えます

聞かれたら、記事を残す側(別の人に引き継ぐ選択肢)を選んでください。これで記事はそのまま残り、書いた人の表示名だけが変わります。

迷ったら、消さずに「権限を下げる」だけでも効果があります。管理者から、記事を書くだけの権限に変えるやり方です。

自分でやらないなら、この一言で伝わります

管理をお願いしている人がいるなら、こう頼んでください。

「管理者権限のアカウントを一覧にして、いま要らないものを教えてください」

数えるだけなら数分で終わります。返ってきた一覧を見て、心当たりのない名前を指させば、あとは向こうが判断できます。

もし業者のアカウントを消すことになったら、先に一声かけてください。次に作業を頼むときに入れなくなるので、そのときにまた作ればいい、という話がその場で済みます。

「使っていないものが残っている」は、同じ形で何度も起きます

鍵に限った話ではありません。役目が終わったのに残り続けるものは、サイトの中にいくつもあります。

どれも、増やすときには誰かが判断していて、減らすときには誰も判断していないという共通点があります。足すのは仕事として頼まれますが、片づけるのは誰の仕事にもなっていません。

まとめ

ホームページの鍵は、黙っていると増える一方です。そして守りの強さは、一番弱い1本で決まります。

年に一度でかまいません。管理画面のユーザー一覧を開いて、名前を上から読んでください。説明できない名前が1つでもあれば、それを片づけるところから始められます。

赤尾 惟行

赤尾 惟行 (Koreyuki Akao)

Webエンジニア / Webコーダー

長野在住。元デザイン事務所Web担当。デザイナーさんの「ちょっと困った」を一緒に解決するWordPress制作者です。

Webエンジニア ◀︎ フリーランス ◀︎ デザイン会社 ◀︎ デイトラ ◀︎ 介護福祉士 ◀︎ 某焼肉チェーン店長

趣味:英語・音楽・コーディング